スローガン

理事長所信
一般社団法人 京丹後青年会議所
2022年度理事長 吉岡 高博

「はじめに」
2020年から始まった世界規模の新型コロナウイルス感染症の影響は、この地域においても未だに終息せず、感染症対策による支障は社会全体の経済活動を低下させ、貧富の差や教育の機会の減少を生み出しています。しかし急激な社会変化はデジタル化への転換を加速させ、「距離の概念」を変え、私たちの活動においても距離による支障が無くなり、新たな活動の場と広域に亘る協力者との繋がりを得ています。
1965年、「次代を担う子どもたちに夢のある素晴らしい郷土を残してやろう」という創始の想いによって前身である峰山青年会議所が発足しました。当時から、東京から一番遠いまちと言われるほど都市部と距離がある中で、行動範囲を狭めることなく地域のために尽力してこられた歴史があります。それから57年。移動が無くとも出来ることが増えた地域は今、距離という概念から解放されようとしています。
デジタル化によってさらに拡がった世界と地域を繋ぎ、市民一人ひとりの心躍る選択がより良い未来に向かうと信じ運動を展開して参りましょう。未来へのワクワクが地域を変える。
「次代を担う子どもたちのために」
社会は今、SDGsという持続可能な開発目標を定め、次世代の未来を守る取り組みが 展開されています。2021年に京丹後市がSDGs未来都市に選定され、当青年会議所も市と連携協定を結ぶこととなり、次世代に向けたまちづくりへの気運が高まっています。次世代に向けたまちづくりは京丹後青年会議所の創始の想いでもあり、子どもたちを対象とした育成事業は、先輩諸兄姉より脈々と受け継がれてきました。だからこそ私たちは持続可能な地域の実現に向け、資源を守り次代の担い手となる人材を育んでいかなければなりません。
次代の担い手となる子どもたちの教育環境は、新型コロナウイルス感染症の影響によってデジタル化が急激に進んでいます。ICT教育の推進によって様々な情報とつながり、学びのフィールドを拡げていく子どもたちが、社会や地域の課題を自分ごととして捉え解決に向けたアクションを起こしていくためには、地域との関係性の構築が重要となるでしょう。そんな中、地球温暖化による大規模災害や資源への悪影響は、目の前の子どもたちが大人になるまでに解決できないことが示唆され始めており、環境保全は大人と子どもにとっても共通課題となっています。すべての世代が垣根を超え同じテーマを共有し、つながるチャンスが拡がっている今こそ、地域が一つとなるビジョンを示し、互いに信頼しあえるワクワクする明るい未来に向けた運動を展開して参りましょう。
「共感を生む広報」
モノに価値を見出す時代から、コトへと価値が変わり始めたことで、社会は共感を重視した時代となりました。ストーリーマーケティングという言葉が注目されているように、共感を生むストーリー性は大きな付加価値として位置づけられています。また新型コロナウイルス感染症の影響によってコミュニケーションの場がソーシャルメディアへと移行したことで、共感の共有は拡散し、社会に大きなうねりを生む力を持つようになりました。
地域をより良くするために行う私たち京丹後青年会議所の運動は、市民の皆様に共感されるものでなければ拡がりを生むことはありません。そして、共感を得なければ、地域から必要とされる組織となることは出来ないでしょう。
青年会議所メンバーにはそれぞれ、まちづくりに向けた活動や想いといったストーリーがあります。だからこそ、メンバー一人ひとりが共感を得ることによって地域を、社会を変えることが出来ると私は信じています。自身の物語で明るい未来に向けたうねりを起こしましょう。
「学びの機会の提供」
自分自身の成長を通して地域をより良くしていくことは、私たち青年会議所メンバーにとって重要な使命と言えます。「自分がより良くなるために」から「地域がより良くなるために」と主語を変え地域のために活動する私たちの成長は、必ず地域の発展へ繋がります。そのためにも私たちは学び、学んだことを実践していかなければなりません。
青年会議所は青年に成長と学びの機会を提供する組織です。新型コロナウイルスの影響により距離の概念が変わった今、メンバーに対しての学びの機会は、青年会議所のスケールメリットによってさらに高度なものとすることが出来ることでしょう。明るい未来に向け、さらなる高みを目指しともに成長しましょう。
「組織の維持と前向きな出向支援」
青年会議所には組織の維持発展に欠かすことのできないルールと独自のネットワークが存在しています。青年会議所の事業はメンバーの会費によって実施されており、公正な組織運営が求められます。そして多様な人材が集まる組織であるからこそ軸となるルールは厳格なものでなければなりません。
また世界規模で展開する各地青年会議所とのネットワークはメンバーの成長と組織の発展にとても重要なものとなります。だからこそ、新型コロナウイルス感染症の影響がある社会の中でも、密に連携を図り効果的な運動を行っていく必要があります。
私たち組織は確固たる結束のもと、明るい未来に向けより良い運動を展開して参りましょう。
「結びに」
2021年8月京丹後青年会議所で新型コロナウイルスの感染者が確認され、活動を中止することとなりました。何が正解なのか迷いながらも、自分たちにできることを模索しました。
私たちは何のために活動をしているのか。この困難を乗り越え次代を担う子どもたちに夢ある素晴らしい郷土を残してやらなくてはいけない。そのために、私たちは活動し続けます。
未来へのワクワクが地域を変えると信じ、心躍る選択をし続けよう。