スローガン

理事長所信
一般社団法人 京丹後青年会議所
2023年度理事長 木本 紘史

「はじめに」
2020年から始まった新型コロナウイルス感染症の影響が未だ続く中、社会はWithコロナという新たな時代を見据え動き始めています。コロナ禍によりデジタル改革や雇用制度の見直しといった社会課題は、解決に向けた改革を加速させ、厳しい状況の中であっても諦めずに歩みを進め続けた人々のひた向きな取り組みは明るい兆しを生んでいます。 京丹後青年会議所においても渦中の最中、新たな取り組みを模索し試行錯誤を続けながら少しずつ歩みを進めて参りました。これまで培って来たノウハウが通用しない困難な状況の中でも、組織として歩みを進めることが出来たのは、まちを想い辛抱強く、懸命に行動する会員一人ひとりの姿があったからこそでした。個々の貢献が組織を、まちを、社会を動かしています。誰かが歩みを止めない限り組織は止まらないでしょう。そして、まちを想い行動する誰かがいる限りまちの未来が消えることはないでしょう。感染症や戦争といった想定外のことが起こり、先行きが不透明で将来予想が困難な時代に、私たちはどんな状況でも、少しずつでも止まることなく誰かのために行動し続ける人材の集いでありたいと思います。その懸命な姿が誰かの心を動かし、ともに歩めると信じて。
「私たちのビジョン」
一人ひとりの多様性を受け入れることが当たり前となり、個の思想や才能が大切にされる時代へと進む中で、忘れてはならないことは利己的な行動の先に持続可能な開発にむけた好循環は生まれないということです。才能を他者のために使うことを長所、自分のために使うことを短所と表現することがありますが、他者の利を大切にする利他の精神はサステナブルな社会を目指す現代においても重要な考えとして位置づけられています。コロナ禍によって加速したと言われる少子高齢化や人口減少という問題を他地域よりも深刻に抱えている京丹後市においても、地域を循環させ需要を縮小させることなく、拡げていくためには一人ひとりの地域貢献が必要となってきます。
京丹後青年会議所においても、故郷に関わる人たちの才能が他者のために発揮され、誰もが価値高まる京丹後の実現に向けて運動を展開して参りました。その中で大切にしていることは人の主語を変えるということです。「自分が」より良くなるためにから、「人」が「地域」がより良くなるためにと主語を変えることで、人は誰かのための行動を主体的に始めることを私たちは知っています。なぜなら私たち自身が、まちづくりを通して主語の変化を経験し、日々の活動に取り組んでいるからです。デジタル改革によって地域や世代の違う多様な人たちと繋がることが可能となった今、私たちを起点に「京丹後」を主語にもつ人たちの輪を拡げ、ともに、懸命にまちの発展に向けて歩める同志を増やして参ります。その先に、次代を担う子どもたちに夢ある郷土が残せると信じて。
「2023年の運動方針」
人はもともと誰かのために役立ちたいと想う奉仕の心を持っています。私たちは、まちづくり活動を通して地域のために行動している様々な人たちのその想いに触れてきました。しかし、先行きが不透明で不安を抱える時代の中で、自分を守ることの優先順位が高まり、誰もが奉仕の心を強くもち続けることは難しくなっています。また、多様化する労働条件や生活環境によってやることが増え、時間貧困という言葉が生まれるほど自分の時間を持つことが大変な人たちが増えている中で、誰かのために自分が出来ることを探すことも難しくなっています。それでも、地域に関わる人たちを、誰かのための行動へと導いていくためには、人がもつ奉仕の想いを引き出し、出来ることに気づいてもらい、実際の行動へと繋げていかなければなりません。そのためには一人が大きな地域貢献を行うのではなく、一人ひとりの小さな寄与を集め、大きな成果へと繋げていくことが重要となるでしょう。
私たちは次の方針のもと、地域課題の解決に向けた運動を展開して参ります。
- 京丹後を想う人たちの輪を広げる。
オンラインやSNSを活用し、京丹後を想う人なら誰でも参画しやすい活動の仕組みを創造することで、一人ひとりの地域貢献へと繋げます。 - 京丹後を想う人たちの輪を広げる。
オンラインやSNSを活用し、京丹後を想う人なら誰でも参画しやすい活動の仕組みを創造することで、一人ひとりの地域貢献へと繋げます。 - 自分たちの、活動意欲をさらに高める。
地域により良い影響を与え、まちづくりの起点となるリーダーを目指し、メンバーの活動意欲をさらに高めます。 - 信用される組織として適切な運営を行う。
まちづくりを行う上で私たち組織が信用される団体であることは必要不可欠となります。コンプライアンス等適切な組織運営を行います。
「結びに」
個の時代と言われ、多様な個性を重要とする社会の流れの中で京丹後青年会議所の組織運営も日々変化してきました。自分にとって意味がないと思うことはしなくて良い。得意なことだけを伸ばしていこう。そして無理はしてはいけない。この言葉は今では組織の中で当たり前のように使われていますが、この組織変化を私は間違っていないと思っています。なぜなら組織への貢献に皆さんの自己犠牲があってはならないからです。ただ、この変化を通して改めて皆さんと共有したい認識もあります。それは皆さんが成長するためには今まで以上に自己責任と自己決定が重要になってくるということです。組織はあなたに無理をさせないように努めます。ですが、あなたが挑戦しないかぎり成長できないことも事実です。自分が何をするのか、何が出来るのか、あなたが自分で決める必要があります。その道のりは苦しさを伴うこともあるでしょう。誰のせいにも出来ない道を歩むことは時に、不安になることもあるでしょう。組織はそんなあなたを全力で支えます。あなたが決めた道を進み続けられるように、隣で支えます。組織はそのために存在しています。私たちがどんな状況でも少しずつでも止まることなく行動し続ける人材の集いであるために、自らを信じ、志を高く持って活動して参りましょう。
その先に、皆さんが地域のリーダーとして活躍する未来の姿があると信じて。