理事長所信

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理事長所信

一般社団法人 京丹後青年会議所
2024年度理事長 藤井 崇史

「はじめに」

 2023年の春、約3年間という新型コロナウイルス感染症との闘いは一つの節目を迎え、社会はアフターコロナへと転換を開始しました。京丹後市においても各地域で慣例行事や祭りが行われ、地域全体が少しずつかつての姿を取り戻し始めています。しかし一方でコロナ禍が残した爪痕は深く、今尚苦しんでいる人たちがいるのも事実です。まだコロナは過去のものにはなっておらず、復興はまだ始まったばかりです。だからこそ私たち京丹後青年会議所が行う運動は、誰一人取り残さないことを前提とし、苦しくても歩みを進める人たちの背中を押せるものでありたいと思っています。
 青年会議所は、「青年が社会により良い変化をもたらすためにリーダーシップの開発と成長の機会を提供する」ことを使命としています。社会がコロナという大きな変化にさらされ、多くの人が苦しんでいる今こそ、より良い方向へ導くリーダーという存在は必要なのだと思います。そして、周りを盛り上げ元気に引っ張っていくリーダーの姿は、地域の希望の一つになるのだと私は信じています。
 困難に挑戦し、成長し続ける組織を目指しましょう。地域のリーダーとして一人ひとりが活躍し、地域の希望として「目立つ」存在となりましょう。そのために私たちは、誰よりも全力でなければならない。



「次世代へ夢のある郷土を引き継ぐ」

 京丹後青年会議所にはこれまで大切に受け継がれてきた創始の理念があります。それは「次代を担う子どもたちに夢のある素晴らしい郷土を残してやろう」という想いです。先輩諸兄姉から脈々と受け継がれてきたこの理念をもとに、私たちはこれからも地域の大人の一人として子どもたちの成長に寄り添わねばなりません。今、子どもたちを取り巻く環境は私たちの時代と比べ、情報量が増え、自身の能力を高めるツールも格段に増えています。だからこそ今の子どもたちに必要なことは正しい情報と自分に必要なツールを周囲に惑わされず選び取り自分の物としていく力だと私は考えます。
 地域の大人として、地域の特性や課題を正しく伝えるとともに、本質を掴む大切さを伝えていきましょう。そして、子どもたちに必要とされる組織でありましょう。自分に自信を持ち、未来へ希望をもった次世代の人材たちへと郷土を引き継ぐために。



「地域にとって必要な学び舎へ」

 コロナ禍によって私たちが改めて学んだことは、社会はいつ何が起きるかわからないという現実でした。想定外の事態が起こった時、冷静に適切な対応を取れるかどうかは、自身の心構えと確かな準備だと私は考えます。適切な行動がとれるリーダーを増やすことは、変化の激しいこれからの社会の中で地域が生き残っていくためには必要不可欠な要素といえます。青年経済人の集まりである京丹後青年会議所もまた、いかなる環境の変化が起ころうとも、率先して行動する組織であり続ける必要があります。
 常に先を見据えた学びを獲得し、変化に強いリーダーを育む組織でありましょう。そして地域にとって必要とされる「学び舎」となるべく常に鮮度の高い情報を持つ組織でありましょう。地域にとって有益な人材育成機関であるために。



「次なる5年間のビジョン設定に向けて」

 青年会議所には5年に1度の節目として「周年」というものがあります。周年とは、単年度ごとに組織体制が変わるという特性をもつ青年会議所が、設定したビジョンによってメンバーが立ち止まり、そのビジョンに沿ってメンバー全員が同じ方向に向いて再び歩み出す機会になるものであると私は考えます。これまで58年の歴史を刻み、そのときのリーダーがそれぞれの時代背景を読み取って多くの運動を生み出し、地域の礎の一旦を担ってこられました。2025年、京丹後青年会議所は創立から60周年を迎えることから、新たなビジョンを掲げ、そのビジョンに向かってこれからの5年間を走り続けていく必要があります。
 明るい豊かな社会の定義が時代によって変化する中、今を生きる私たちが、今何をすべきか議論し、新たな方向性を決めていきましょう。地域の発展に寄与する組織であり続けるために。



「誰もが組織運営を学べる場へ」

 青年会議所は各メンバーの大切な時間を預かっている組織であるからこそ、会議を効率的にこなさなければなりません。そのためにはメンバー全員がコンプライアンスの知識を身に着け、適正な予算執行、透明性のある財務運営を心がける必要があります。そして、組織を維持するためにも会員の成長促進に繋がる情報や、地域活性に必要な情報を正しく伝えていく必要があります。
 青年会議所のスケールメリットを生かして参りましょう。そして井の中の蛙にならず、積極的に外に出ていきましょう。学んだことを地域に還元できるメンバーの多い組織であり続けるために。



「結びに」

 私は2012年に入会し、12年間青年会議所活動をしてきました。青年会議所は単年度制であり、毎年多くの方々との出会いがありますが、私は先輩諸兄姉をはじめ、今まで出会った方々のおかげで様々なことを学び、経験させていただきました。そして、そうやって受けてきた恩の積み重ねが今の私を形作っています。今度は、私がその受けてきた恩を後輩メンバーに送り、次世代のリーダーを作っていく番です。メンバーの皆様が日々成長し、それぞれのリーダーシップを発揮していただけるよう私は先頭に立ち活動していきます。
 青年会議所はどんな変化や困難にも負けず活動していかなければなりません。そのためには1日1日を大事にして常に前を向き努力していきましょう。そして青年会議所が地域を盛り上げ、メンバー全員が地域で活躍しましょう。

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